公開日 2014年10月14日

 平成26年9月26日(金)に、島根県浜田市のジョイプラザにおいて、はまだ産業振興機構主催(島根大学生物資源科学部ミッション推進室後援)の講演会「美味しい塩干ガレイを作るポイント 加工~製品の貯蔵」が開催されました。はまだ産業振興機構、島根大学生物資源科学部、島根県水産技術センターの三者は2012年から、浜田漁港で水揚げされるカレイ(エテガレイ、ミズガレイ、ササガレイ)の高付加価値化を目指した研究を行っています。当日は、カレイに含まれる旨味成分(遊離アミノ酸、脂肪酸、核酸など)の分析結果を発表しました。発表では、1.カレイの主要な旨味成分はイノシン酸であること、2.3魚種共にイノシン酸が豊富に含まれていること、3.イノシン酸に加えて遊離アミノ酸がイノシン酸の旨味を増強していること、を紹介しました。中央水産組合の組合員21名の方々に、イノシン酸と塩だけを含む溶液、遊離アミノ酸と塩だけを含む液、イノシン酸と遊離アミノ酸と塩を含む溶液をそれぞれ試飲していただき、イノシン酸がカレイの旨味の主成分であることと、イノシン酸に遊離アミノ酸が加わることで旨味が増強されることを体験していただきました。イノシン酸は加工や貯蔵工程で分解されやすい成分であることから、この分解を抑えることが美味しい塩干しガレイを作るポイントであることを説明しました。

 今後は、未だメカニズムが明らかになっていないイノシン酸の分解機構の解明を通じて、加工や貯蔵技術の向上に貢献したいと考えております。

浜田講演会1 浜田講演会2

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