公開日 2015年06月15日

 平成27314(),くにびきメッセ601大会議室において「島根大学生物資源科学部・生物多様性調査部門ミッション成果報告会ー稀少動植物の保全や生物資源の有効利用のための基盤研究ー」が開催され,高校教員・教育関係者,大学関係者,一般市民を含め27名が参加しました。

 

ミッションとは,国立大学の学部として,その特色や強みを生かして,教育研究を含めて地域社会にどのような役割を担っていけるかという方向性を示したものです。生物資源科学部では「沿海・汽水域の生物資源の利活用」と「高齢化社会における豊かな農山村の創造に寄与する学術的研究」の2つに関連する教育・研究を行っています。

 

 報告会では,生物科学科・赤間教授から前者の研究グループの一つである「沿岸・汽水域多様性調査部門」のミッションと組織の概略から始まり,生物科学科から5題,農林生産学科から2題,海洋生物科学部門から1題の発表がありました。松江キャンパスで見つかった原生動物のミドリアメーバ,宍道湖や中海の水質をモニターできる繊毛虫の調査,汽水域に生息する外来種コウロエンカワヒバリガイの分布調査,三瓶山西の原に生息するオキナグサや大山周辺に分布するアオモジの生態や保全などに関する報告がありました。隠岐諸島に関してはこの地域のショウジョウバエの多様性,絶滅危惧種であるオニヒョウタンボクやトウテイランの特徴や保全について,磯で集めたプランクトンの種類について,イカ類が持つビタミンA成分の分析結果などが報告されました。原生動物から隠岐の絶滅危惧種まで沿岸・汽水域に生息する様々な生物の持つ特徴や生態についてみなさん興味津々な様子で聞き入っていました。それぞれの演題ごとの質問時間には会場から沢山の質問がなされ,活発な質疑応答が繰り返されました。途中,休憩の際にはアットホームな雰囲気で和やかな交流がなされました。

 

 

 

3_14初見写真1

 

 

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生物資源科学部
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