公開日 2024年12月01日

生物資源科学部EMSニュース2024年12月号

◎山陰地域から発生する未利用資源を用いた昆虫の生産・活用

 生物資源科学部農林生産学科の宋相憲助教が提案した表記の研究が、令和4年度から『島根県技術シーズ育成支援事業』に採択され、島根県から発生する未利用資源である農業副産物や、食品加工副産物などをミールワームの給与基質として活用する方法の確立に取り組んできました。この取り組みによって得られた給与基質の加工方法を用いて、山陰地域の廃棄物処理企業である三光株式会社と大規模の企業型昆虫生産の実現を目指して共同研究を行っています。松江市内に建てられたパイロット昆虫生産施設では、島根県だけでなく鳥取県からも発生する様々な未利用資源を用いたミールワーム生産の可能性を実証するとともに、生産されたミールワームを水産、畜産、ペット飼料源として加工する方法および排泄物の有機肥料への活用方法の開発も試みています。従来、利用方法がなく、化石燃料により焼却されてきた未利用資源が昆虫生産に活用されることにより、環境負荷の軽減、国内生産飼料源の確保、さらに、本学のSDGs活動の一部として地域における未利用資源の循環型活用システムの構築に貢献することが期待されます。


 

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