地域環境科学科(平成24年度~平成29年度入学)

~環境に調和した循環型社会の確立をめざして~

 地域環境科学科は、環境調和型社会の確立を目指し、土・水・生物などの地域の資源及び生態環境を適切に調査・評価し、総合的に保全・管理するための知識と技術を習得する学科です。本学科は、宍道湖・中海や中国山地などの豊かな自然と食糧生産の基盤である農山村地域をフィールドとして、実践的な教育を行います。志向にあわせて専門的知識・技術を深く学習できるように、生態環境科学教育コース、環境資源工学教育コース、地域工学教育コース(JABEEコース)の3つの教育コースを提供します。

地域環境科学科オリジナルサイトへ

http://www.region-environ.shimane-u.ac.jp/

 

 

 

生態環境科学教育コース

生態環境科学教育コースの実習風景

 生態環境科学教育コースでは、人と自然との共存や生態系の保全を目指し、生物が生息する水・土環境で生じる様々な現象とそのメカニズムを科学の視点から理解するための知識と方法を学習します。山地・森林から河川・湖沼・海域を含む流域を対象として、水域では水生生物と生息環境・水質・水文に関して、陸域では植物環境(森林・草地や農耕地)、土壌の質や物質移動に関しての調査・解析方法を習得します。この教育コースでは、必要な科目を修得すると「学芸員」の資格を得ることができます。

環境資源工学教育コース

環境資源工学教育コースの実習風景

 環境資源工学教育コースでは、地域資源循環型社会の構築を目指し、地域資源を有効かつ持続的に利用するための、また人間活動と共存できる生態系を保全・修復するための知識と技術を学習します。土、水、大気、生物及び人工物を介した物質の移動や循環をミクロ及びマクロの視点から理解・制御する方法や、水や土壌環境を保全・修復する工学的手法を習得します。

 

地域工学教育コース

地域工学教育コースの実習風景

 地域工学教育コースでは、農村地域や中山間地域の有する地域資源(水と土と社会基盤)を有効に活用することによって、地域の豊かな生産環境・生活環境・自然環境を創造し、管理し、そして保全するための専門的な基礎学力と技術を、工学的な観点から確実なものとします。また、科学技術が公衆や環境に及ぼす影響(有用性と危険性)や責務といった技術者倫理や、必ずしも解が一つでない課題にアプローチするエンジニアリング・デザインについても学びます。この教育コースはJABEE(日本技術者教育認定機構)によって認定された教育コースであり、卒業生は技術士一次試験合格者としてみなされ、「技術士補(農業部門)」の資格が得られます。  

 


これらの教育コース科目を履修した学生は、地域社会の発展と環境の調和や、地域資源の有効利用及び生態系の修復について専門的な知識と技術を身につけ、地域の資源や環境に関わる分野において、環境コンサルタント等の専門知識・技術サービス職、国・地方の公務員等として環境分野・土木関連分野における高度技術者、中学・高校の教員、博物館学芸員並びに大学院進学などを目指し、その活躍が期待されます。

入学者受入方針

 資源と環境を適切に保全・管理しながら持続的に利用する環境調和型社会の創造に関心を持ち、その実践のために必要となる専門的知識や技術を学ぼうとする意欲のある人を求めています。一般入試の前期日程では数学や理科をはじめとする基礎学力を十分に備えた人を、また後期日程では基礎学力と目的意識を兼ね備えた人を受け入れます。推薦入試では学業成績と人物がともに優秀で、旺盛な学習意欲と明確な目的意識を持った人を受け入れます。

入学後の教育

 環境調和型社会の確立を目指し、土・水・生物などの地域の資源や生活環境を適切に調査・評価し、総合的に保全・管理するための知識と技術を習得します。本学科は、宍道湖・中海や中国山地などの豊かな自然と食料生産の基盤である農山村地域をフィールドとして、実践的な教育を行います。

履修モデル

 地域環境科学の履修モデル図

取得可能な資格

  • 学芸員(生態環境科学教育コース)
    • 在学中に所定単位を修得することにより、資格を取得できます。
  • 教育職員免許状〔高等学校一種(理科・農業)、中学校一種(理科)〕
    • 在学中に所定単位を修得することにより、資格を取得できます。
  • 測量士補(地域工学教育コース)
    • 測量士とは、基本測量・公共測量に関する計画を作製し、実施するための国家資格で、測量士補は、測量士の作成した計画に従い測量に従事するための国家資格です。 地域工学コースを卒業した者及び環境資源工学コースで所要の科目を履修し、単位を修得した者は、卒業証明書、成績証明書等の必要書類を添えて国土地理院に申請すれば、測量士補の資格を取得することができます。さらに、測量の実務に1年以上携われば測量士の資格を取得することができます。 ◎測量士補の資格を取得すると関連資格である土地家屋調査士の取得が大変有利(測量に関する試験免除)になります。なお、登録申請書については国土交通省国土地理院に問い合わせてください。
      【参照】 日本測量協会ホームページ
  • 技術士補(農業部門)(地域工学教育コース)
    • 技術士とは、文部科学省が認定する国家資格で、わが国における技術者資格の最高峰とされています。また、国際的に通用するAPEC技術者に登録できるのは、技術士と一級建築士のみです。 地域工学教育コースを卒業した者は、必要書類を提出することにより技術士補(農業部門)の資格を取得することができます。地域工学教育コースのカリキュラム内容は、JABEE(日本技術者教育認定機構)によって認定されたもので、卒業者はJABEEプログラム修了者として、技術士補(農業部門)の資格が得られるとともに技術士試験の一次試験が免除されます。
      ◎現在技術士には機械、化学、農業、環境、生物工学など、20の技術部門がありますが、地域工学教育コースを卒業した者は、農業部門だけでなく、全ての技術部門で技術士一次試験が免除されるので大変有利です。
      【参照】 日本技術士ホームページ

教員一覧

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