公開日 2025年02月13日

生物資源科学部EMSニュース2025年2月号

≪ SDGsとEMSの関係は?:今年度のEMS活動 ≫

 国連が定めた17の目標SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)の中では、「13.気候変動に具体的な対策を」や「12.つくる責任つかう責任(持続可能な消費と生産)」など、環境に関する目標が重視されています。一方、EMS(環境マネジメントシステム)は、企業や組織が環境への影響を最小限に抑えるために策定する管理システムで、EMSの導入により資源の効率的な使用、廃棄物の削減、エネルギー消費の最適化などを進めることで、複数のSDGs目標に貢献する関係性があります。
 島根大学の松江キャンパス環境マネジメントシステム改善委員会では、EMS基本方針の策定・立案と評価・改善等を担っています。その方針を受けて、今年度の生物資源科学部のEMS対応委員会では以下のような課題を実施し、EMSニュースを通して啓発や報告をしてきました。
『2024年6月号』:環境改善に資する人材育成 ゴミ分別等に関する環境美化教育
『2024年7月号』:冷房使用時の節電のためのお願いと生物資源科学部の電気消費量
『2024年10月号』:環境に配慮した教育研究 毒劇物管理や実験系廃液等の啓発
『2024年12月号』研究成果による環境改善:地域の未利用資源を活用した昆虫生産研究の紹介
『2025年2月号』:『快適なキャンパス環境構築 校舎周辺の植栽管理と除草対策』(今回)


≪ 足元の雑草からのEMS ≫

 今回の課題『快適なキャンパス環境構築 校舎周辺の植栽管理と除草対策』では、学生とともに実施してきた実験植物圃を兼ねたツツジ植栽管理や校舎周辺の除草管理について紹介します。
 毎年4月になると2号館西側の「みのりの小道」周辺のツツジが溢れんばかりに咲くことを楽しみにしている方もいらっしゃることでしょう。これらは江戸時代からの希少品種や尖閣諸島のツツジ等を含む貴重な遺伝資源で、日本のツツジ野生種の遺伝的多様性をもとにわが国独自の伝統的園芸文化が育んできた生きた文化財です。当研究室のツツジ研究の実験材料として害虫防除や除草、剪定などの管理を行なっていますが、咲いた花はキャンパスアメニティにも貢献する一石二鳥のツツジ植栽です。もうすぐ訪れる今年の春は、近づいてゆっくり花を鑑賞してみてください。
 一方、当学部校舎周辺の除草管理については経費を支払って全学の管理体制に一任してきました。今年度からは学部長との協議のもと、学生と協働して学部独自の効率的な雑草管理の検討を開始しました。タイミングを考慮した刈り払いと除草剤散布の併用により、2024年後期はほぼ業者に頼らずに除草の自治管理をすることが出来ました。実験施設の周囲等は担当教員の協力もいただき広域の管理を行うことが出来ました。新年度は雑草の生活環を活用した管理を行い、快適なキャンパス環境の維持を進めていきたいと思います。普段使う校舎や施設周辺の雑草が気になる方はご一報ください。足元の雑草管理からのEMSを一緒に始めてみませんか。
 
 島根大学生物資源科学部
 環境マネジメントシステム対応委員会委員長 小林伸雄

 


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